ヤマモモ酒を作る

〔生態〕ヤマモモは、ヤマモモ科の常緑高木で、関東地方南部以西(日本海側では福井県以西)の本州と四国、九州、沖縄に分布し、暖地の山地に自生するほか、公園や庭、街路などにも植えられ、高知県では果樹として栽培も行われています。

雌雄異株で、15~20mの高さになり、3~4月ころ尾状花序に小さな花をつけ、花後、径1~2㎝の球形の果実を結び、6~7月ころ暗赤色に熟します。

この熟果は甘く、生食できるほか、ジュースやジャムにも利用できます。

また、漢方では乾燥させた樹皮の粉末を楊梅皮と呼んで、下痢止めに煎服したり、うちみ・捻挫などに外用する。

〔利用部位と採取期〕6~7月に熟果を摘んで利用する。

〔作り方〕水洗いして水けをきり、酒容量の5割を入れ、氷砂糖㎜9を加えて漬け込む。

3~4か月で桃紅色に熟成するが、中の果実は熟成時に取り出しておく。

〔効能〕疲労回復、強壮、食欲増進、下痢症、精神安静、安眠などのほか、美容にもよいです。

ヤマモモ酒とクチナシ酒

ヤマモモ酒
ヤマモモは熟すと柔らかくなって傷みやすいため、市場で簡単に入手できるのは南日本の産地に近い一部地域に限られますが、近年では関東地方南部以西の暖地では庭木・公園樹・街路樹として植えられ、こうした木にも果実が実るため、これを利用するとよいです。

ただし、排気ガスをかぶる道路ぎわのものは避けること。

桃紅~ワインレッドに熟成し、芳醇なコクを持つ美酒になります。

女性好みのお酒です。

クチナシ酒
クチナシは、花(6~7月)と果実(秋)を利用できますが、ここでは花酒を紹介します。

クチナシには、静岡県以西に分布する自生種のほか、コクチナシ、オオヤエクチナシ、ヤエクチナシなどの栽培品種があり、花を用いる場合には、そのいずれもが利用できます。

ウメ酒

健康飲料「ウメ酒」の歴史は古く、こと日本の成人であれば、これを一度も口にしたことがないという人は皆無に近いと思います。

ウメは、古くから栽培用・観賞用に品種改良が進められ、花を観賞する「花梅」と、果実を収穫するための「実梅」とに大別されます。

また、実梅にも、白加賀、曙、養老、豊後、五郎、十郎、南高など数多い品種があるが、ウメ酒作りには、これら実梅のいずれでもさしつかえはありません。

ただし、黄熟する前の青梅を用いるのが鉄則で、黄ばんだものや落下したものは梅干しにします。

グミ酒を作る

〔生態〕グミは、グミ科グミ属の植物の総称で、日本にはナツグミ、トウグミ、ナワシログミ、アリマグミ、マルバグミ、ツルグミ、ハコネグミ、アキグミなど10余種があります。

このうち、アキグミ、マルバアキグミなど秋に熟すものがいくつかあるが、大半は5~6月ころ熟す夏熟型が占めます。

そして、夏熟型のグミのなかでも、庭木などとして植えられ比較的目にする機会が多いのがトウグミ、ナワシログミ、ナツグミの3種類です。

トウグミは、グミ科グミ属の落葉小高木で、北海道南部、本州、四国に分布し、各地の山野に自生するほか、庭木としても広く植栽されます。

よく枝を分けて4mほどの高さになり、4~5月ころ、葉のわきから淡黄色の筒状花を下垂させ、花後、長さ2㎝内外の長楕円形の果実を結び、6~7月に赤熟します。

この熟果は甘味があり、生食できるほかジャムなどにも利用できます。

本種の改良品種にダイオウグミ(ビックリグミ)があり、さらに大型の果実をつけます。

(利用部位と採取期)6~7月に熟果を採取利用します。

〔作り方と効能〕酒容量の5割を入れ、氷砂糖㎜9を加えて漬ける。

3~4か月で熟成します。

疲労回復、健胃によいです。

サクラ酒を作る

〔生態〕通常、われわれが「サクラ」と呼ぶときは、バラ科サクラ属サクラ亜属の樹木全体をさします。

日本の野生のサクラには、ヤマザクラ、オオヤマザクラ、オオシマザクラ、エドヒガン、マメザクラ、ミネザクラなどがあるが、これらの雑種、園芸品種を合わせると200種をはるかに超える「サクラ」があることになります。

ソメイヨシノは、バラ科バラ属の落葉高木で、オオシマザクラとエドヒガンの雑種です。

江戸時代末期に江戸駒込の染井の植木屋が創出したとされるのが名の由来だが、実際には右2種の自然雑種と思われます。

全国各地の公園や街路、民家の庭などに広く植えられます。

10~15mの高さになり、3~5月、葉にさきがけて枝先の散形花序に径4㎝内外の淡紅色の5弁花を3~4個ずつつけ、花後、径1㎝ほどの球果を結び、5~7月に黒紫色に熟す。

この熟果は、やや渋味があるが生食もできるほか、ジャムにも利用できる。

(利用部位と採取期)5~7月に熟果を採取して用いる。

〔作り方〕水洗いして水けをきり、酒容量の5割を入れ、氷砂糖100gを加えて漬け込む。

3~4か月で紫紅色に熟成します。

中の果実は取り出さずそのまま漬け置いてよい。

〔効能〕疲労回復、安眠、セキ止め、去疾、美容などに効用があります。

サクラ酒とグミ酒

●サクラ酒
サクラ酒は、ソメイヨシノ、ヤマザクラ、オオシマザクラなどの果実で作ります。

大半の日本人は、3月早々から桜の開花を待ちわび、花が咲くと、その下で酒を呑み、また1年間「桜」を忘れてしまうものだが、6月になればすばらしい酒が作れる果実が熟すことも知っておくといいかもです。


●グミ酒
5月下旬から6月にかけて熟すグミ類には、マルバグミ、ナワシログミツルグミ、ナツグミ、トウグミ(ツクシグミ)、ダイオウグミ(ビックリグミ)、ナツアサドリなどがあり、いずれも果実酒に利用できます。

トウグミは、野生グミのなかでも最も糖度が高いが、適度な酸味もあってもっとも糖度が高いですが、適度な酸味もあって、のどごしの良い女性好みに仕上がります。

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